重い首


Heavy Neck

舞踏譜

細かい壁の材質。粗い壁にする。
それに湿気を持たせる。
重い首がぬっと出る。

  1. 重い首が沈む。
    煙玉、眠り、白濁、白目、怪獣、 全身が濡れている。 全体の空気も重く、身動きできない。

    上からの重圧で、ズブズブ沈む。 途中で一回重さを支える。 そしてまたズブズブと沈む。

    浮かび上がってきて、花魁になる。

    真に救われない顔。

  2. 重い首がさまよう。
    重い首が歩いてきて、 方向を変えて消えた。 上からの重さで沈んでしまった。 渦になったカタツムリ。 立っていく大きなカタツムリ。
  3. 変なケダモノが 雨に濡れた重いオーバーを着ている。
解説
具体的に肉が重くなっていく。それにつれて気持ちも重くなっていく。もう戻れない。身体を支えていられない。
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