舞踏譜
ムーブメントしての馬。
馬の長い首、長い胴体。
賢そうな目。たてがみ。
割れてはいないヒズメ。尻尾など、
まずその特徴を捉える。
馬の首は長いので、
人間のようにキュ、キュ、とは変われない。
胸から首が出ているのだ。
馬の大きい割れたお尻。尻尾。
パカパカとした馬の軽やかさ。
馬のおびえ、いななき、
感情の激しさ、獰猛さなどが、
混ざっているのだ。
- いななく馬。
上体を起こして、馬の首の長さを感知する。 左首が引かれる。たてがみを意識。 後ろに気配を感じて、振り返る。 正面に気配を感じて、状態を正面に戻す。 二、三歩大きく後ずさりをする。 いななくように上にパカパカと躍り上がる。 フワッと降りてきて、ガッと前足を噛む。 高くなり草をはむ馬。 - ぼおっとした馬。ドロッとした馬の肉。
物憂げな態度。眠っている肉。 十三通りの馬の首。 その角度、長さをはっきりと行う。 不安定な状態に身体を置いてみることだ。 馬の賢い目。雨に打たれた解剖図鑑。 - 下界の馬、触覚の馬、溶ける馬。